適性検査、筆記試験のリスクを避ける使い方

適性検査、筆記試験選択。

採用の現場で、適性検査はなぜ?使われるのでしょうか。現場の使われ方を説明します。
是非、参考にしてください。
30年間、多数の企業や自治体で適性検査の利用状況を見てきました。現在、適性検査は、業務効率化を図るために職務適性、能力、性格特性等を使い採用選考のフィルター機能の役割として利用されています。
過去に、自社の研修部門で適性検査を開発して運用するようになった企業もあり大いに参考になりました。業界の適性検査については公務員適性検査、SE適性検査などから、ストレス検査、コンピテンシー検査まで提供されるようになりました。
人事ご担当者に常々お伝えしてきましたが、「人を分析する、理解するスキルを身に付けることができる」のが人事ご担当者のメリットであり、その機会を活かすためにもご自身の「人を見る分析力」を磨いて欲しいと願います。尚、このコメントは長年、ご一緒させていただいた適性検査を開発された心理学教授から伺いました。
適性検査を使う中で、漫然と使い続けてしまう、または過度に依存し過ぎてしまうなど様々なリスクが潜んでいることを常に念頭に置いておく必要があります。
今回、本ホームページを開設したのは令和元年12月です。新型コロナウイルス感染問題が世界に拡大し始めた時期ですが、新型コロナ禍は、根本的に従来の採用選考、雇用問題を見直す機会になるでしょう

能力検査を使う

能力検査は、総合点か測定している尺度の点数で選考されています。総合点で選考をするケースがほとんどですが、技術系企業は数理系、販売系企業は言語系の尺度を重視して選考で活用されています。
❶総合点が自社基準の合格点をクリアしている人は合格とする使い方
❷総合得点が合格点でも、必要な尺度が基準以下の場合は選考漏れとする使い方
❸総合得点が合格点以下でも、必要な尺度が基準以上の場合は合格とする使い方
などがあります。ここで注意したいことは、筆記試験に拘った結果、「自社に適した人材を逃す」可能性が出てしまうことがないように、集団面接や、プレゼン面接、エントリシート選考、特色枠、インターンシップ活用など選考に工夫を加え、「多様な資質を持った応募者」を確保する対応をお勧めします。
また、技術系の企業は、測定する尺度の合格点数を決めているケースが多いのが特徴です。最近は、適性検査攻略本などが出版され、試験会場に持参する風景が常態化しました。
私自身、適性検査をご利用いただいているお客様から、攻略本の影響などについて質問を幾度も受けて対応してきた経験があります。影響などは、利用されている適性検査の会社にお尋ねください。
↪能力試験は、組織で必要となる「知識」などを確認するために活用されます。「能力=仕事能力」とは限りません。総合的に評価の参考資料として捉えます。

性格検査の使い方

性格検査は面接の補助材料としての利用は知られていますが、性格検査の測定している尺度の点数を選考基準にするケースが多数を占めます。
まず、性格検査を活用する場合は、必ず適性検査で示された尺度の信頼性や点数の具体的な裏付けを確認してください。例えば、安定性などが低い場合に「職場でどのような行動を具体的に示すのか」逆に高い場合も同様に裏付けを具体的に確認します。それも、業界ごとや職種ごとの裏付けを確認することが適性を評価する上で欠かせない作業だと言えましょう。
例えば、ストレス耐性などが職場で必要となる場合、「精神的な安定性の尺度」に人事ご担当者は注意して使います。
また、人間関係を重視する職場ではバランス感覚を重視する傾向がありますので、一人ひとりの行動などが極端に出てしまうことはないかを確認します。
ただし、そのバランスは組織によって異なります。顕著な行動傾向が職場で受けいれることができるか、受容範囲の程度を事前に決めて、それの裏付けを面接で確認します。
確認には、質問を行うのが一般的ですが、業界により求める安定性やストレス耐性も異なります。

業界、職種別、組織事情に合った『質問』を行う

画一的な質問を行うことは、職場への適応という観点から避けることをお勧めします。
できるだけ、業界、職種別、組織事情に合った質問などを行うことで、応募者と雇用側のマッチングをスムーズに行うことが可能になります。それらを確認し、職場で求める職務要件に合致するかを検討致します。
以上のように、適性検査は面接の補助資料けだけではなく選考試験としても活用されています。以下に私と適性検査の出会いから詳しく紹介をします。

総合適性検査事業に関わり30年。

適性検査など採用試験を開発する業界で、総合適性検査の開発や営業業務に携わりました。昨年、会社を離れたことで中立的な立場で、お客様からご相談のあった最適適性検査の選び方や活用方法を紹介します。
現在、総合適性検査は、リクルート社のSPI試験が就職共通試験と言われる程メジャーになりました。
しかし、適性検査と称される試験は数えきれなくなりました。そこで、適性検査をぶ基準を開発や営業に携わった経験から解説します。

代表的な適性検査

一般的に総合適性検査は、能力検査と性格検査を合わせたものを称します。民間企業を中心に利用されている総合適性検査は、有名なリクルート社のSPI試験でしょう。
公務員採用でも応募者を増やすために導入が広がりました。大学のキヤリアセンターにある公務員掲示板では『SPI導入しました!』とPRしている自治体もあるほどです。従来ですと、試験名は伏せるのが一般的でしたが、時代と共に変わりました。※このポスターには驚きました。
さて、私は、YGクレペリン検査リクルート社のSPI試験日本文化科学社のTAP総合適性検査、公務員試験の定番である公益財団法人日本人事試験研究センター、日本エス・エイチ・エル株式会社などを使い、面接試験を行いました。
※現在、各社や所属した会社とは利益相反の関係はありません。

改めて、適性検査とは?

適性検査とは、文字通り適性を測定する検査として認識されています。就職試験に面接は必須です。しかし、面接は面接官の主観が入るリスクがあるため、適性検査を補助ツールとして導入されることがあります。
※現場では、面接官には、適性検査を渡さないケースもあります。理由は、面接官が適性検査の結果に左右されてしまうリスクを避けるためです。
多くの適性検査は、能力と性格のセットになっています。能力で測定する内容は言語系、論理系、数理系、などから時事問題まで含むこともあります。
また業界(システム・営業、公務員など)で必要な知識を問う検査も専門試験で用意されています。性格適性は様々な学説に沿って作成されているものが多くあります。
多くは、採用予定の組織や職場で求める職務要件に適する人材発見のため使用をしています。しかし、日本の雇用慣行は、文系を中心に新卒採用がメインであり、異動を伴いながら適性を見つける総合職採用が主流となってきました。そのために就職協定に合わせて一斉に行う選考では、能力検査で一定基準のラインで選考を行い、性格検査などで、自社の組織で合わない人か否かを検討するために、一般的に行われてきました。
※性格検査は、受験者の結果がある特定の尺度で標準得点の上位、下位数%に出現した場合に選考をする事があります。組織により異なります。
しかし、就職の流れは説明会参加からインターンシップ参加主流に変わったことは、一斉に行う試験から一人ひとりに行うパーソナル試験に変化を遂げました。また、少子高齢化時代に適応する人材を選考するために、各々の組織や職務に合う人材を選考する試験選びが重要になってきました。

提言:職務適性を提示する時代へ

2021年 これからは職務適性をさらに深く検討を重ね、人材モデルを学生に提示し雇用側と学生側の双方にとりメリットが生まれるようにすることをお勧めします。学生側は雇用側の考え、求める人材像などが分かりにくいために、就職試験学校や公務員試験学校に通う人もいます。職務を理解する上で必要なこともありますが、試験の攻略をするための時間を他の分野に費やすことができればより経済活動などの生産性が上がると考えます。

適性検査の選び方:適性検査の概要へ

 
自社、組織に適する試験は何なのか? どう活用するか? 今年も多数ご相談いただきました。適性検査開発会社を離れたこともあり、中立的に助言することが可能となりました。専門的に助言致します。

 

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