2020年4月10日
/ 最終更新日 : 2020年4月11日
川村 稔
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今、採用選考システムを変える理由
学生の不安を取り除くため、選考システムを変えよう。
受験生、学生にとり筆記試験、面接、適性検査を受ける中で、『自分は何を評価されているのか』『これからどうなるのか』など様々な不安要素を抱えて過ごしています。
2020年は、さらにウイルス感染など不安要素が高まっていることを配慮して次のことを是非、お願い申し上げます。
受験生には不要な不安要素を与えないようにご配慮をお願いします。
これは実にシンプルなことです。
雇用側は、受験者に『何を評価し、何を求めているのか』選考システムを明らかにすることで、学生に余計な不安を抱かせないようにすることです。
例えば、「求める人材像」から始まり、「筆記試験や適性検査」なども、抽象的な学力試験だけではなく、「職務適性」を明確化するような試験内容にすることで、『何を評価』しているか分かり受験者は安心感を抱きます。
受験生は就職活動を通じて、不安感を常に抱きます。
平穏な社会状況なら、不安な状況を乗り越える人物をテーマにした「選考コンセプト」をもとに、様々な試みをすることはある程度は受け入れらることはできます。しかし、現状では、できるだけ受験生に余計な不安感を抱かせない工夫をすることは雇用側の義務とも言えます。
面接試験も対面が難しい状況では、Web試験になりますが情緒的な感覚は伝わりにくくなります。そのためにもより職務に特化した面接内容にすることで安心感を抱かせることに繋がります。面接の質問は、質問の意図が分かりにくい内容ではなく、具体的な「求める職務」に通じる質問をしてゆきます。
また提出書類の評価も、職務を意識して評価するようにします。これらを進めることで、未来を担う若い世代に就職活動を通じて、「社会で活躍するステップ」に近づけることになると考えます。間違えても、就職活動を通じて「受験生の意欲」を削いだり、社会に出ることに「恐怖心を与える」ことは避けなければなりません。
これは、大人として、守って欲しいことだと願います。
『自社の組織、職務に向く人を選ぶ』
多数の学生と出会い、不安感と向き合いながら、生きぬく学生と出会う度に、『学習能力を中心とした判断』から『自社の組織、職務に向く人を選ぶ』流れに代わって欲しいと願うようになりました。
採用選考のコンセプトを変えることは、最終的に一人ひとりを活かし、社会の発展に繋がります。30年以上、適性検査開発業界と採用面接官指導に携わったキヤリアの中で、曖昧に感じていた部分を整理して提言します。
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