面接官と講師の視点から、就活生へ助言します。
就活の疑問に答えます。
1.漠然とした不安、就活方法が分からない
新型コロナ禍により、社会全体が想定外の対応に追われています。
学生もオンライン授業、大学に通えないなど予想外の状況にあると思います。
日々、学生から様々な相談を寄せられますが、『今、出来ること』を考え、取り組んで欲しいと願います。
『日常生活をメモする』気づいたことや感じたことをスマホのカレンダー機能などを使い、記録をするだけでも自分の状況を冷静に見つめなおすことができます。
一人で抱え込まずに、話や相談をして欲しいと思います。キヤリアセンターに相談をすることも良いでしょう。
就職活動について、できることを伝えます。
❶興味がある会社の所属する団体などから、新しく企業を検索して会社を知る機会を増やしてください。
この興味は、業界、職種、また働く上で大事にしたい基準(給与、休日、転勤の有無、仕事他)から選んでも良いでしょう。
❷就職を希望する各都道府県の商工会議所、ハローワークなどを利用して、今まで注目する機会がなかった企業や団体なども知る機会にして視野を広げましょう。上記の基準を少し広げても良いと思います。
❸自己分析は、自己PRを裏付ける自分の経験なども洗い出して再確認してください。
新たな特長を見出し、可能性を広げることにも繋がる可能性があるからです。就職してから後悔をしないよう、”適性”を再考してみましょう。
自分自身の適性は何か?自分の適性を活かせる業界や職務などから就職を考える機会にしてください。
就職先は知名度などだけではなく、自分自身に合った組織や仕事を選ぶ視点で就職活動を考えてみましょう。適性についての説明は➠クリックしてください。
企業や団体も採用活動を再構築しますので、学生も自分の未来像を見直す機会にしてください。
私も、皆さんと力を合わせて、想定外の状況に対応をしてゆきたいと思います。
2.自己分析の意味と方法
さて、みなさんはどのように考えますか?採用面接官を経験する中で、ある受験生から「私は自己分析は完璧です」と自己PRをされたことがあります。私は、その受験生に自己分析の目的と方法を質問しました。
受験生は「就職活動を行う上で必要だからです。また友人や先生、保護者から分析をしてもらいました・・・」と答えてくれました。
みなさんはどのように評価をしますか?無論、採用する人材像で評価は異なります。ただ、ここではさらに深く検討作業を進めます。
次に「就職活動だけでしょうか?」と質問するその受験生は答えに困ってしまいました。
そこで、「就職活動で役立ったことはなんでしょうか」と質問を変えると、「自己PRに活かすことができました」と答えてくれました。
自己分析、理解の目的は?
自己分析、理解の目的は?この質問は、考える立場で異なるでしょう。確かに就職活動では自己PRに役立ちます。
しかし、雇用側からすると「自分の適性を知る、知るために努力をする」ことや「自分の特徴を知り、より良い人間関係や仕事をするため」など本質的な部分まで言及をして欲しいのです。
また、方法については、より多くの経験から実感した話などを期待しています。人からの評価も大切ですが、自分で実感、体験することで本人も納得し、面接官への説得力が増すのです。
一番困るのは、自己分析=自己PRと面接官の受ける印象が異なるケースがあります。
採用面接の現場では頻繁に起きます。採用面接官の一番の悩みはこの部分です。採用面接官の評価する精度にも課題も潜んでいることもあります。
しかし、多くのケースは受験者本人の分析方法に課題がありました。
採用面接は、受験者が自社の職場でどのような行動傾向を示すかを分析し評価をする場でもあります。
そこで、職場などを念頭に置かずに、ただ、明るいなど抽象的な言葉を羅列するだけでは説得や安心感を得ることは難しくなります。
例えば、「話しかけることが多い」から「アルバイト先で、先輩に自分から挨拶をして話した」など裏付けとなる具体的な行動を示すことができれば、採用側も納得できるようになります。
是非、みなさんは多くの経験から自分自身について知る努力をして欲しいと願います。
3.目標が見つからない
このテーマに対して、一般的な書籍などでは様々な経験を通じて自分を試すことを推薦しています。
私は学生時代に悩み、考え高校時代の先生に相談をしました。
私も経験は必要だと思います。多くの経験から、世界観を広げ、自分の可能性を試して欲しいと思います。
人の生涯で知ることができる仕事や社会などはほんの僅かでしょうから。
まずは、情報として世界観を広げることから始め、自分で経験をして、合うか合わないかを実感することは大切になります。
先入観や苦手意識を最初から持たず、まずは見る、体験してみるは如何でしょうか。
※ただし、社会通念上認められる事柄です。
また、私は生涯を通じて”夢””目標”を探すものだとも考えてます。
それは、夢や目標の追求を先送りをするという意味ではなく、人生のステージ(年代、進学、就職などの節目)を通じて探す=考えてゆくものだと思いますし、私も現在も探しています。
できるだけ新しい出会いを増やし『知らない世界』を実感する日々を過ごしています。
老人ホームでのボランティア活動は私にとり、「知らない世界」を知ることの大切さを実感した場でした。
少子高齢化、福祉、福祉用具、介護など情報はあっても、直に知る経験はありませんでした。私自身を取り巻く、社会の未来を考える機会になったと思います。
みなさんへのアドバイスは、今できることを考え、興味を抱き、行動し、自分の未来を考えては如何でしょうか。
歩きながら考え、少し休み、また歩き始めるのも良いでしょう。ともかく、歩くことから始めてみましょう。私も歩きますから。今日一日、一笑、心に響く日になりますように。
4.アルバイトは長期・短期どちらを選ぶのが良いか?
通年でこの質問も多いですね。
質問の意図を考えると、どちらが経験としてプラスになるかを質問されています。結論的にはどちらも良いでしょう。目的と何を得たかを考えて欲しいですね。
アルバイトの目的は、いろいろあると思います。私自身の学生時代は学費や生活費を賄うためでしたが、同じような目的を抱いてアルバイトをする学生も多いと思います。
スポーツ施設、飲食店、居酒屋、新聞販売店、コンビニ、スーパー、清掃、家庭教師など多岐に渡っています。
そこで、是非次の点を意識してアルバイトをしては如何でしょうか。
アルバイト先で仕事の内容、業界、仕入れ先、商品など仕事を取り巻く全体を知るようにすると自然と社会に興味がわくようになります。
また、社員の方からは仕事を選んだ理由や今までのキヤリアなども機会を見つけて迷惑にならないように教えてもらいましょう。
コンビニ業界で説明します。
働くチェーン店の業界における順位、売り上げ、特徴、強みや弱み、ヒット商品、季節商品、商品の製造会社、生産国などを気にするだけでも、自分を取り巻く社会について知ることができます。
また、店舗の運営についても学ぶことができれば良いでしょう。アルバイトのシフト管理、商品管理、発注なども任せてもらえると季節商品や売れ筋商品を直接知る機会になります。
発注➠入荷➠検品➠陳列・レイアウト検討➠販売(売れ筋や顧客ニーズ)➠売上管理➠商品発注検討
と繋がってゆきます。
接客をする時に、お客様が商品を購入する時間帯や表情などを見るなど様々な視点で仕事ができます。
どのような経験も必ずプラスになります。ただ、それが消えてしまわないように、意識して記憶していると将来の自分自身を成長させる糧になります。
私も多くのアルバイトをしました。清掃、郵便局、建設、コンビニエンスストアです。コンビニでは24時間の時代ではありませんでしたので、開店と閉店を任されました。
商品と触れる機会が多く、製造会社を知る機会になりました。
また仕入れ価格も教えてもらい、利益について考える機会になりました。お客様との出会いは今でも記憶にあります。早朝からなず、特定の珈琲を購入するお客様やパンを購入する・・・・。
人生を学ぶ機会を得たと思います。アルバイトを辞める時に、顔なじみのお客様や商店街のみなさんにご挨拶しました。
みなさんもいろいろなアルバイトを経験する中で、素敵な出会いをしてください。そして、また大学でお会いしたら気軽に話しかけてください。
5.資格取得は必要か?
簿記、ITパスポート、秘書検定、漢検、語学、運転免許等など。結論から申し上げます。
資格の取得目的は何でしょうか? 就職のためでしょうか? 就職をする目的は? 働くために必要となる資格を取得するのは良いでしょう。
自分の適性や将来を考えるうちに、仕事や将来性が見え、その資格が必要となります。逆に、資格の勉強をしながら、興味が湧いて適性を見出すこともあります。
では、資格か適性や仕事のどちらが先か?
一般論では、仕事があって、資格取得です。稀に逆もあります。やはり、様々な仕事や社会の仕組みを知る中で、必要な資格取得を考えることをお勧めします。
就職の面接で問うのは、資格取得の目的と取得までのプロセスを確認します。
目的を持って過ごした経験は将来の可能性を引き出すヒントになるからです。資格取得のために計画的に、時間をかけて勉強する持続力などを磨いて欲しいと願います。
資格取得を趣味とする方と出会ったことがあります。資格保有が雇用条件でない限り就職で絶対的に有利になるとは限りません。
安心材料として多くの資格取得を目指す人からも相談を受けますが、できるだけ自分を磨くことに意識して欲しいと願います。
社会は、自分を磨くために頑張った人を歓迎します。成果の有無より、一人ひとりどう考え、取り組んだかを語れるように、考え悩むことも大事な機会と捉えましょう。
履歴書に資格を記入する欄があります。何も記入することがないと寂しいという相談も受けます。
面接官は、履歴書は経歴の確認で使用しますが、話をするキッカケにも使います。
空欄があると、そこについて改めて質問されることもありますが、マイナス評価ではかく、本人を知るために質問をする機会を提供していると考えてください。ただし、質問にどう答えるかは自分で考えてくださいね。
継続して加筆します。